地球上には「世界三大瀑布」と呼ばれる3つの滝(ナイアガラの滝・イグアスの滝・ヴィクトリアの滝)の他に、世界最大となる落差およそ979メートルを誇る滝があるのをご存知でしょうか。
この記事では、保存版!世界最大の落差を誇るエンジェルフォール&ギアナ高地への行き方解説をさせていただきます。
世界三大瀑布と比べるとあまり知名度は高くない滝ですが、一生にで1度は訪れていただきたいスポットですので、参考にしていただければと思います!
エンジェルフォールとは
エンジェルフォールとは、南米大陸北部に位置するベネズエラのカナイマ国立公園にある世界最大の落差を誇る滝のことで、あまりに落差により滝壺がない滝として有名です。
【エンジェルフォール】
エンジェルフォールに関連する地名
エンジェルフォールについて調べる際に、よく目にする地名がありますが少し整理します。
ギアナ高地
ギアナ高地とは、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ、コロンビア、ブラジルの6か国と地域にまたがるエリアのことです。
このエリアには、テプイと呼ばれるテーブルマウンテンが点在おり、エンジェルフォールもギアナ高地内にあります。
作家コナン・ドイルの作品『ロスト・ワールド』の舞台としても知られ、20億年前の地層や未だ人類未踏の地もあるため、世界最後の秘境とも言われています。
カナイマ国立公園
カナイマ国立公園とは、ギアナ高地の中心となっている、ベネズエラとブラジルの国境沿いに広がる国立公園で、世界遺産にも登録されています。
【カナイマ国立公園】
エンジェルフォールは、ギアナ高地内のカナイマ国立公園にあります。
アウヤン・テプイ
アウヤン・テプイとは、ギアナ高地のカナイマ国立公園内にある「テプイ」と呼ばれるテーブルマウンテンの一つで、このアウヤンテプイに降り注いだ雨水が滝となって流れ落ちるのがエンジェルフォールです。
【アウヤン・テプイ】
ロライマ山
ロライマ山とは、ギアナ高地のカナイマ国立公園内にあるベネズエラ、ブラジル、ギアナの国境に位置するギアナ高地最高峰のテーブルマウンテンで、頂上は3カ国の国境となっています。
このエリアのテーブルマウンテンは、先述の通り「テプイ」と呼ばれるのが普通ですが、ロライマ山ともう1つクケナン山はテプイとは呼ばれない特別な場所となっています。
ロライマ山には手つかずの自然や生態系が残されており、まさに『ロスト・ワールド』の世界が広がっています。
このロライマ山は直接エンジェルフォールと関係はありませんが、同じギアナ高地のカナイマ国立公園にある観光スポットということで、よく目にするかと思います。
【ロライマ山】
整理すると…
ギアナ高地にある
カナイマ国立公園にある
テーブルマウンテンの1つ、アウヤン・テプイにある
エンジェルフォール
という感じです。
ロライマ山は、アウヤン・テプイと同じくカナイマ国立公園内のテーブルマウンテンの1つです。
アウヤンテプイ(エンジェルフォール)とロライマ山は離れていますのでご注意ください。
エンジェルフォールへのアクセス
エンジェルフォールへのアクセスは大きく分けて3つあります。
ベネズエラ(カラカス)へ空路入国
初めに紹介する2つのアクセス方法は、国際線でベネズエラの首都カラカスへ向かい入国する方法です。
カラカスからベネズエラ国内線でバルセロナ等を経由し、エンジェルフォールツアーの発着地となっている街プエルトオルダスやシウダー・ボリバルへ向かいます。
【1】プエルトオルダス発着
エンジェルフォールへ行くツアーが申し込みできるのは
- カラカス空港内(国内線ターミナル)の旅行会社
- プエルトオルダスの旅行会社
- シウダー・ボリバルの旅行会社
となっています。
予定を早く確定させたい方等は、カラカスで申し込みましょう。
また、プエルトオルダスとシウダー・ボリバルは約100km強、車で1時間30分ほどの距離にありますが、ツアーによっては陸路で2都市を移動する場合もあります。
ツアーはだいたい4〜5万円、2泊3日でエンジェルフォールとサポの滝に行くものが一般的です。
ロライマ山まで行く場合には、もう少し日数と費用が必要です。
ブラジルから(ボアビスタ→サンタエレナ)陸路入国
3つ目のアクセス方法は、まずベネズエラの国境に近くあるブラジルの街ボアビスタへ向かい、そこから陸路でベネズエラへ入国後、エンジェルフォールツアー発着地となっている街サンタエレナへ向かう方法です。
【3】サンタエレナ発着
ボアビスタからサンタエレナまで自力(バス+タクシー等)で移動して、現地(サンタエレナ)の旅行会社でツアーを申し込むことも可能です。
ただ、ブラジルとベネズエラの国境付近はお世辞にも治安が良さそうな感じではないですので、費用は大幅にかかりますがボアビスタ発着の現地ツアーに申し込んだほうが安心かと思います。
インターネット上でもツアーの情報がありますので、チェックしてみてください。
※現在コロナ禍で情報が少なくなっておりますが、参考までにツアー例を載せておきます。
BRAZIL ADVENTURE TOURS
(ロライマ山観光付)
ポイント
エンジェルフォールへのツアーは、【1】プエルトオルダスや【2】シウダー・ボリバル、【3】サンタエレナからセスナ機でカナイマ国立公園(カナイマ村)へ出発、という流れになります。
オススメの方法は?
移動が楽でリーズナブルなのは、恐らくプエルトオルダスやシウダー・ボリバルからカナイマ国立公園へ向かうパターン(カラカス入国→国内線移動)かと思います。
ただ、ご注意いただきたいのが、ベネズエラの情勢です。
2010年代前半ごろは、カラカス入国パターンでエンジェルフォールに向かうのがメジャーな方法でした。
しかし、カラカス周辺などの情勢の変化に伴い徐々にブラジル側から陸路で入国する方法がメインになり今に至ります(現在はこちらのルートも情勢があまりよろしくないようです)。
ブラジル側からの陸路移動ツアーは結構きついのですが、現地の状況を最優先にしながらルートは選んだほうがいいかと思います。
外務省発表のベネズエラ渡航情報は下記からチェックしてみましょう。
ベネズエラ 危険・スポット・広域情報(外務省海外安全ホームページ)
※2022年2月現在、外務省は渡航延期を勧めています
エンジェルフォールツアーの様子
スケジュール
エンジェルフォールツアーのスケジュールは、
【1日目】
各地からセスナ機でカナイマ空港へ
到着後、カナイマラグーン&サポの滝観光
(カナイマ村泊)
【2日目】
終日エンジェルフォールツアー
(カナイマ村)
【3日目】
セスナ機で各地へ
※各地=プエルトオルダス、シウダー・ボリバル、サンタエレナ
という感じかと思います。
ツアーによってはエンジェルフォールの麓に泊まったり、3日目にもう少し観光(グランサバナなど)があったり、延泊をアレンジしてロライマ山に行ったり…です。
サンタエレナ発の場合
【スタート】サンタエレナ空港
サンタエレナの天候や、カナイマ空港周辺の天候等により、セスナ機のフライトスケジュールは大幅に変わることもあります。
雨季には1日飛べないこともあるようですので、ご注意ください。
フライト〜カナイマ空港
ポイント
天気が良ければ、行きと帰りでセスナ機からエンジェルフォール遊覧が楽しめます!
サポの滝観光
雨季には圧倒的な水量が楽しめます!
滝の裏側へも行けますので、防水カメラなどを持って観光に行きましょう!(水着・滑らないサンダル必須です)
エンジェルフォール観光
エンジェルフォール観光の日の1日は、
- 【START】カナイマ村
↓ボートで約30分 - マユパ島上陸
↓約30分のハイキング - マユパ島出発
↓ボートで約1時間 - オルケディア島上陸
(朝食・休憩) - オルケディア島出発
↓約2時間〜2時間30分 - ラトンシット島上陸
↓約2時間のハイキング - 【GOAL】ライメ展望台到着
というスケジュールで、カナイマ村を早朝出発し、終日かけて往復する行程です。
ボアビスタから考えると本当に長い道のりでしたが、最後のハイキングを終え見られたエンジェルフォールは感動の一言でした!
もしまた行く機会があるならば、ぜひロライマ山も行ってみたいなと思っていますが、エンジェルフォールだけでも十分楽しめます!
注意すべきこと・持っておいた方がいいもの
エンジェルフォールが見られるのは例年5~11月ごろです!それ以外の乾季は雨量が少なく滝の姿が見えないのでご注意ください!
サポの滝観光のために水着、滑らないサンダルを、エンジェルフォール観光のためにハイキングシューズを持参しましょう!
設備の整っていないトイレが多いため、トイレットペーパーは持っていたほうがいいでしょう。
エンジェルフォールに向かう道中には、プリプリという小さな虫がたくさんおり、その響きとは裏腹に刺されると強烈に痒くなりますので、長袖長ズボンでの観光がオススメです。
まとめ
今回は、保存版!世界最大の落差を誇るエンジェルフォール&ギアナ高地への行き方解説させていただきました。
非常にアクセスがしづらい場所にありますが、エンジェルフォールの壮大さとロスト・ワールドの世界をぜひその目で確かめていただければと思います!
最後までご覧いただき、ありがとうございました!