ハイキングやトレッキングの聖地ともいわれるパタゴニアエリアの中でも、パイネ国立公園は、世界中のハイカーたちを魅了するさまざまな難易度のトレイルが目白押しです。
この記事では、そんなパイネ国立公園の絶景スポットやトレッキングルートを難易度別（W&Oルート）に解説をさせていただきます。
素晴らしい景色が楽しめるスポットが多数ありますので、ぜひ参考にしていただければと思います！
パイネ国立公園とは
パイネ国立公園（出典：Experience Chile.org, Torres del Paine.org）
パイネ国立公園は、パタゴニア南部に位置するチリの国立公園で、数多くの山々や氷河、川、湖など豊かな大自然に触れることができます。
トーレス・デル・パイネ国立公園ともいわれ、その名（Torres del Paine パイネの塔）の通り、標高3,000メートルを超えるパイネ国立公園最高峰のパイネ・グランデなど、美しい山々が聳え立ちます。
パイネ国立公園のトレイル
パイネ国立公園のトレイルは、大きく分けて
- Wルート
- Oルート
に分かれています。
Wルートは、上のマップ上の赤いルートで、見ての通りルートがWの形をしているところからその名がついています。
もう一つのＯルートは、赤いＷルート＋北側の青いルートを回るＯの形のルートとなっています。
Ｗルート
全長約70kmほどのトレイルを3泊4日ほどで歩くトレッキングです。
- ホステリア ラス・トーレス（Hostería Las Torres）
- パイネ グランデ小屋／キャンプ場（Refugio Paine Grande）
- グレイ小屋／キャンプ場（Refugio Grey）
の地点をスタート・ゴール地点として計画を立てることができます。
- 【A】とアマルガ（Amarga）ゲート間を園内バスが運行
- 【B】とプデト（PUDETO）間を船（カタマラン）が運行
※アマルガゲート⇔プデト間は園内バスが運行
- 【C】とホステリア ラゴ・グレイ（Hostería Lago Grey）間を船が運行
※アマルガゲート⇔ホステリア ラゴ・グレイ間は園内バスが運行
となっておりますので、どの地点からスタートして、どこで終わるのか、その後の予定等も考慮して考えてみましょう。
Wルートの中での各トレイルを下記の難易度に分けてご紹介させていたします。
ハイキングルートの難易度
【易】｜ウオーキング｜⇒｜ハイキング｜⇒｜トレッキング｜⇒｜登山｜【難】
W-1【トレッキング】ホステリア ラス・トーレス～ラス・トーレス
地図上オレンジ色の(1)ホステリア ラス・トーレス～(3)ラス・トーレスを往復するルートです。
- 距離 ⇒ 往復約19km
- 時間 ⇒ 約8時間
- 高低差 ⇒ 約820m
- トレイルの特徴 ⇒ 前半急な登りが多く、途中なだらかな道がありますが全体的にはずっと登り。
パイネ国立公園でも一番人気と言われる3つの塔を見られるルートです！
パイネ国立公園の名の由来にもなっている3つの塔ラス・トーレス
W-2【ハイキング～トレッキング】ホステリア ラス・トーレス～キャンプ イタリアーノ
地図上オレンジ色の(1)ホステリア ラス・トーレス～(5)キャンプ イタリアーノを行き来するルートです（片道）。
- 距離 ⇒ 片道約16.5km
- 時間 ⇒ 約7時間
- 高低差 ⇒ 約70m（ホステリア ラス・トーレス側からは登り）
- トレイルの特徴 ⇒ それほど高低差はないトレイル
湖やパイネの山々を楽しみながら歩くことができるルートです！
W-3【トレッキング～登山】キャンプ イタリアーノ～ブリタニコ展望台
地図上オレンジ色の(5)キャンプ イタリアーノ～(6)ブリタニコ展望台を往復するルートです。
- 距離 ⇒ 往復約11km
- 時間 ⇒ 約5～6時間
- 高低差 ⇒ 約880m
- トレイルの特徴 ⇒ ひたすら登り
非常に厳しい登りが続くルートですが、途中壮大なフランセス谷の景色などが楽しめるルートです！
W-4【ハイキング～トレッキング】キャンプ イタリアーノ～パイネ グランデ小屋／キャンプ場
地図上オレンジ色の(5)キャンプ イタリアーノ～(7)パイネ グランデ小屋／キャンプ場を行き来するルートです（片道）。
- 距離 ⇒ 片道約7.6km
- 時間 ⇒ 約5時間
- 高低差 ⇒ 約70m
- トレイルの特徴 ⇒ あまり高低差のないトレイルです
パイネの角と呼ばれるクエルノス・デル・パイネやぺオエ湖の景色などをお楽しみいただけます！
W-5【トレッキング】パイネ グランデ小屋／キャンプ場～グレイ小屋／キャンプ場（グレイ氷河）
地図上オレンジ色の(7)パイネ グランデ小屋／キャンプ場～(8)グレイ小屋／キャンプ場（グレイ氷河）を行き来するルートです（片道）。
- 距離 ⇒ 片道約11km
- 時間 ⇒ 約4時間
- 高低差 ⇒ 約450m
- トレイルの特徴 ⇒ 前半が急坂、その後グレイ氷河に向けて下り
大迫力のグレイ氷河を見に行くルートです！
PHOTO by Kurt Cotoaga
Oルート
Ｗルートに加え、北側のトレイルも歩く全長約130kmほどのトレイルを7泊8日ほどのトレッキングです。
【A】からスタートして、反時計周りに【C】⇒【B】と周られる方が多いようです。
O-1【トレッキング】ホステリア ラス・トーレス～キャンプ セロン
地図上オレンジ色の(1)ホステリア ラス・トーレス～青色(1)キャンプ セロン（Camping Seron）を行き来するルートです（片道）。
- 距離 ⇒ 片道約8.9km
- 時間 ⇒ 約4時間
- 高低差 ⇒ 約500m
- トレイルの特徴 ⇒ ひと山超えて、キャンプ セロンに下っていくイメージ
O-2【トレッキング～登山】キャンプ セロン～ディクソン小屋
地図上青色の(1)キャンプ セロン（Camping Seron）～(2)ディクソン小屋（Refugio Dickson）を行き来するルートです（片道）。
- 距離 ⇒ 片道約18.5km
- 時間 ⇒ 約6時間
- 高低差 ⇒ 約200m
- トレイルの特徴 ⇒ 前半ひと山超えるとなだらかな道、強風注意
パタゴニアの大平原や氷河、山々に加えパイネ湖も見られる贅沢なルートです！
O-3【トレッキング～登山】ディクソン小屋～キャンプ ロス・ぺロス
地図上青色の(2)ディクソン小屋（Refugio Dickson）～(3)キャンプ ロス・ぺロス（Camping Perros）を行き来するルートです（片道）。
- 距離 ⇒ 片道約8.7km
- 時間 ⇒ 約5時間
- 高低差 ⇒ 約400m
- トレイルの特徴 ⇒ ひたすら登り
傾斜が厳しいルートですが、氷河湖や氷河などの景色が美しいルートです。
O-4【トレッキング～登山】キャンプ ロス・ぺロス～グレイ小屋／キャンプ場（グレイ氷河）
地図上青色の(3)キャンプ ロス・ぺロス（Camping Perros）～オレンジ色(8)グレイ小屋／キャンプ場（グレイ氷河）を行き来するルートです（片道）。
- 距離 ⇒ 片道約22km
- 時間 ⇒ 約10～12時間
- 高低差 ⇒ 約700m
- トレイルの特徴 ⇒ Paso John Gardnerまで登り、その後グレイ小屋まで下り
前半の登りがきつく、距離も長いですが、後半はグレイ氷河を見ながら下りになるルートです
日帰りでも楽しめるトレイル
基本的には、Ｗルート・Ｏルートともに山小屋やキャンプ場に泊まりながらのトレッキングとなりますが、上記でご紹介したＷルートの各トレイルは【A】【B】【C】をスタート・ゴールとして日帰りでも楽しむことが可能です。
特に人気のルートは、
- W-1【トレッキング】ホステリア ラス・トーレス～ラス・トーレス
- W-5【トレッキング】パイネ グランデ小屋／キャンプ場～グレイ小屋／キャンプ場（グレイ氷河）
となっていますので、お時間がない方はこちらのルートだけ楽しむのもいいかもしれません。
その他の絶景スポット
パイネ国立公園には、トレッキングをしなくてもご覧いただける絶景スポットもあります。
ペオエ湖
PHOTO by Vinicius Guerra
パイネ国立公園の象徴的な景色として使われることが多いのが、このペオエ湖からの景色です。
天候が良ければ、パイネの角クエルノス・デル・パイネや、パイネグランデまで見られます！
サルトグランデの滝
PHOTO by Diogo Hungria
別名パイネ大滝と言われ、ノルデンキョルド湖からペオエ湖へと流れ落ちています。
落差、水量ともにそれほど迫力はありませんが、パイネ国立公園の牧歌的な景色と相まってとてもいい雰囲気の滝です。
まとめ
今回は、パイネ国立公園の絶景スポットやトレッキングルートを難易度別（W&Oルート）に解説させていただきました。
ぜひ皆さまの体力やご予定に合わせて、素敵なハイキングを楽しんでみてください！
最後までご覧いただき、ありがとうございました！