ペルー北部にあるワスカラン国立公園は、標高5,000m~6,000m級の山々が連なり、トレッキングトレイルも多数ある絶景の宝庫です。
この記事では、ぜひ歩いていただきたいサンタクルス谷トレッキングルートとトレッキングに至るまでの準備からアクセス方法までを徹底解説させていただきます。
ワスカラン国立公園に足を運ぶからには一番オススメしたいルートですので、ぜひ参考にしていただければと思います!
サンタクルス谷とは
サンタクルス谷とは、ワスカラン国立公園内に聳える標高5,000m~6,000m級の名峰の麓に広がる谷間で、大自然の絶景を見ながら贅沢なトレッキングが楽しめます。
ルートはカシャパンパ⇔最高地点プンタ・ユニオン(標高4,750m)⇔ヴァケリアをだいたい3泊4日で歩くのが一般的ですが、少しアレンジしてさらに1日延長した4泊5日で絶景を楽しむルートがオススメです。
アクセス
ワスカラン国立公園にあるサンタクルス谷のトレイルヘッドは、カシャパンパとヴァケリアという街にあります。
そこまでの行き方は、下記記事にまとめておりますので、ご覧ください。 多数の有名な観光地があるペルーでは、マチュピチュ遺跡やナスカの地上絵などの陰に隠れてあまり知られていないワスカラン国立公園。 実は標高5,000m~6,000mの山々や氷河湖に囲まれた、ハイキングの聖 ... 続きを見る
【ぺルー】リマ&ワラス発!ハイキングの聖地ワスカラン国立公園への行き方解説
どちらのトレイルヘッドへのアクセスも、コレクティーボかタクシーになりますが、ドライバーさんもトレイルヘッドはわかっていますので、スタート地点に降ろしてくれます。
ワスカラン国立公園の入り口では、入園料の支払いがありますので、事前にご準備ください(ワラスのVisitor Centerでも事前に購入できます)。
1日あたり30 PEN(約900円)だったかと思います。
入場料について
朝早く、または日没後にワスカラン国立公園に行くと、入場料の支払いポイントが閉まっている場合があります。
私が行った時も、朝早すぎてまだ開いていませんでしたが、ワスカラン国立公園を後にする際に支払いを行いました。
準備
少なくとも3泊4日歩くことになりますので、サンタクルス谷のトレッキングを楽しむにはある程度事前に準備が必要です。
高地順応
ワスカラン国立公園は6,000m級の山々が多数あるとご紹介しましたが、サンタクルス谷も標高が高く、歩く際には高山病の懸念も出てきます。
また、トレッキングの拠点にもなるワラスの街でも、既に標高は3,000mを超えています。
サンタクルス谷を歩く前に、ワラスの街で1泊以上して高地順応をしたり、日帰りでも行くことができる近場のトレッキングスポット(パロン湖)などを歩いて身体を慣らしましょう。
参考
ワラスの街の旅行代理店で、パロン湖までの日帰りツアーなどが申し込み可能です!
装備
基本的にはトレイルは整備されていますが、登りも多く健脚の方でもある程度は体力が必要です。
少しでも楽に歩けるように、しっかりとした装備を準備しましょう。
- バックパック(登山用で十分な荷物が入れられるもの)
- テント(しっかりと雨風をしのげるもの)
- 寝袋(朝晩はかなり冷え込みます)
- 衣類(重ね着できるようなもの)
- 防寒具(朝・晩用)
- 雨具
- トレッキングシューズ
- ストック
- ヘッドライト(念のため)
- スマホ(GPSは重宝します)
※オフラインで使えるMaps Meは必須です! - モバイルバッテリー(私は2つ持っていきました)
- カメラ
- 食料(下で詳細をご紹介します)
- ガスボンベ
- ガスバーナー
- 着火用のマッチまたはライター
- 日焼け止め(日差しがめちゃくちゃ強めです)
- 虫よけ(少し標高が低い場所だと謎の小さな虫に襲われます…)
- ゴミ袋
- トイレットペーパー(青空トイレです)
ポイント
ぜひお持ちいただきたいのが、携帯用浄水器です。
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私はこちらを事前に購入しましたが、パウチに入れた水を簡単に浄水することが可能です。
別売りのウォーターキャリーも使うと、大量の水を浄水できます。
サンタクルス谷のキャンプ場は、川の水が利用できますが、たくさんの家畜(特にウシ)がいて水の衛生状態に不安を覚えたので、そのまま飲むよりも絶対に浄水した方がいいと思います。
1つ目はバックパックです。
私は4泊5日を懸賞で昔当たったバックパックとともに楽しんだのですが、5日間背負うとなると、本当に自分の身体に合ったものを用意しておけば…とトレッキング中ずっと後悔するぐらい肩がやられました…
次回長期間のトレッキングをする際は、必ずいいバックパックを買い直したいと思います。
そしてもう1つがガスバーナーの着火に必要なマッチやライターです。
サンタクルス谷ぐらいの高地で気温が下がると、ガスバーナーの点火装置ではバーナーが使えません…
温かいものが食べられなくなりますので、必ず事前にご準備ください。
ちなみにキャンプ系の装備は、ワラスの街でも十分に購入できますし、レンタルも可能です。
メルカド周辺にて私も足りないものをそろえました。
【Mercado Central de Huaraz】
食料
キャンプをしますので食料も重要ですが、ポイントは「高地でも調理しやすい軽いもの」を準備するということです。
高地ではお湯の沸点が下がるため、太目のパスタなどゆでるのに時間がかかるものは調理できるまでに溶けてしまう等扱いに苦労します。
またあまり重いものが多いと運ぶのに非常に苦労します。
細めのラーメンや、缶詰、パンやハム、チョコレートバーやお菓子などが便利かもしれません。
トレッキング前半ぐらいであれば、ワラス出発前の宿で調理をしたものも腐らないと思いますので、事前に調理したものを少し持っていくのもいいでしょう。
そんなに準備するのは面倒という方…
ワラス発でツアーに申し込むと、ドンキー(ロバ)が荷物を運んでくれたり、ツアー会社が食事やテントを準備してくれたりします。
ツアー形態も
- ポーターサービスのみ(個人ツアー)
- ポーター&ガイドあり(個人・団体ツアー)
など、さまざまありますが、料金は$200前後~のようですので、節約派の方には向かないかもしれませんし、団体で歩くのが好きではない方はやめておきましょう。
費用
全て個人でサンタクルス谷トレッキングを楽しむ場合ですが、
- ワスカラン国立公園入園料
30 PEN × 日数(4or5日)= ~5,000円ほど
- 交通費
リマ発バス代
50 PEN × 往復= 3,000円ほど
ワラス発コレクティーボ代
20~25 PEN × 往復= ~1,500円ほど
- 食料代
=2,000~3,000円?(人による)
- ワラスの宿代
=500円~(人によるが個室でも安めの宿が多い)
ということで、リマ発の費用であればだいたい12,000円ほどからサンタクルス谷トレッキングを楽しむことができます。
ベストシーズン
サンタクルス谷トレッキングを満喫できるベストシーズンは、現地が冬場の乾季を迎える5月後半~8月あたりです。
私も8月上旬にトレッキングを楽しみましたが、毎日ほぼほぼ快晴の気持ち良い気候の中、絶景を楽しむことができました。
お仕事中の方でも、1週間ほど夏休みが取れれば行けますので、ぜひ旅先としてご検討ください。
ルート
ルートは
- カシャパンパからスタートして、ヴァケリアへ抜ける
または
- ヴァケリアをスタートして、カシャパンパに抜ける
がありますが、
- カシャパンパスタート
【GOOD】
最高地点のプンタ・ユニオンが後半なので、高地順応は比較的しやすい
ヴァケリアから1日延長してラグーナ69やピスコベースキャンプにも行ける【BAD】
ヴァケリアからはコレクティーボが午前発しかないので、スケジュール調整が難しい - ヴァケリアからスタート
【GOOD】
帰りはカシャパンパからのコレクティーボが多め【BAD】
最高地点のプンタ・ユニオンが前半なので、高山病が心配
ラグーナ69やピスコベースキャンプにも立ち寄る際、1日目のスケジュールになる(ともに標高高い)
ということで、私は自分にとってメリットの大きかったカシャパンパからのスタートを選びました!
スケジュールは、
1日目
ワラス
↓
カラス
↓
<スタート>
カシャパンパ
↓
<キャンプ>
Llamacprral
2日目
<キャンプ>
Llamacorral
↓
アルアイコチャ湖
↓
<キャンプ>
Jatunquisuar
3日目
<キャンプ>
Jatunquisuar
↓
プンタ・ユニオン
↓
<キャンプ>
Paria
4日目
<キャンプ>
Paria
↓
ヴァケリア
↓
<キャンプ>
ラグーナ69トレイルヘッド付近
5日目
<キャンプ>
ラグーナ69トレイルヘッド付近
↓
ピスコベースキャンプ
↓
ラグーナ69
↓
ラグーナ69トレイルヘッド
↓
ユンガイ
↓
ワラス
4日目にヴァケリアからそのままコレクティーボでユンガイまで向かい、そこからワラスまで戻ることもできます。
ただ、ピスコベースキャンプやラグーナ69も絶対に見逃せない絶景スポットなので、お時間があればもう1日延ばしてトレッキングをすることをオススメします!
行って後悔はしないスポットですので、ぜひこの4泊5日間ルード、ご検討ください!
まとめ
今回は、サンタクルス谷トレッキングルートとトレッキングに至るまでの準備からアクセス方法までを徹底解説させていただきました。
足を運ばれる際には、ぜひ参考にいただければと思います。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。